金の歴史は永遠と富の象徴
Gold at the Dubai gold market / Joi
金は古くから人と深く関わってきた金属鉱物です。産出量が少ないことから貴金属と呼ばれています。酸やアルカリにおかされにくく、金属の中では化学的にとても安定した物質で、空気中や水中では永久に酸化しない(さびない)という性質があります。
このことから、古くから「永遠」や「不変」を象徴するものとして金は大切にされてきました。
永遠に変わらないその輝きは、エジプトやギリシャでは太陽のイメージとつながり、権力や富の象徴として、権力者の身の回りを華やかに飾っていました。変わらない価値から通貨として経済を支えてきたという一面もあります。
一方で、とてもやわらかい性質を持っているので、高度な金属加工の技術がなくても容易に加工できるという特徴を持っています。あまりの硬さに加工技術のなかったダイヤモンドが、つい最近まで屑石扱いされていたのとは対照的ですね。
金箔を食べる意味は?
Gold Beating Process / TATCHA Beauty
金箔を食べる歴史は金箔誕生の歴史と同じく、いつ頃から始まったものなのか判然としません。でも、古代中国では健康と長生きを願って金箔を口にしていたようです。
陰陽五行では、金は実りの秋を象徴するとされているそうなので、こんなところからもイメージ的に食品と結びつきやすかったのかもしれませんね。
現在の食品としての金箔は、栄養的には毒にも薬にもならないとされる食品添加物の一種ですが、「永遠」や「不変」、「富」といった金の持つイメージを、自分の身に取り入れたいという願いが込められているようです。
ちょっとゴージャスに金箔尽くし
金色は「米寿」(88歳)の色とされているので、お祝いでいうと古希とは少し違うのですが、金のお祝いセット「福禄寿」のように金箔の入った食品の華やかさは、ちょっとしたユーモアを添えたプレゼントとしてもおすすめですよ。
金箔の入った羊羹、金箔の入った緑茶、そして珍しい黄色い椿として有名な金花茶のエキスが入った金箔の飴などを味わうことができます。
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我が家で「金」と言えば、お正月のお酒を飲むときに使う金杯が頭に浮かびます。あ、もちろんメッキですが(汗)何かの記念に頂いたものを使っています。
別にこういうのは金でなくてもいいわけですが、やはり金だからこそ、特別な感じを盛り上げてくれるような気がします。